
こんな方におすすめ
- 資産運用が初めて
- 資産運用に自信が持てない
- 働き盛りのサラリーマン世代
動機
私は自己投資と資産運用が大好きです。
これまで株式投資、投資信託、金投資、FX、CFDなど様々な資産運用方法に取り組んできました。
その成果は、、、発展途上です(笑)正しい投資をAIがやってくれる時代です。
世界水準の資産運用を自動化したウェルスナビをリリースした柴山和久さんの思考法について学びたいと思い、この本を手に取りました。
対象
資産運用が初めての方や、すでに資産運用に取り組んでいるが自信が持てない方にお勧めです。
特に30代の働き盛りのサラリーマン世代は、今後退職金も年金も減り、老後の面倒は自分で見る時代に向けて参考になると思います。
老後に向けた正しい資産運用がどのようなものか、エビデンスを交えながら説明がされています。
また、人間が資産運用になぜ失敗するのか、著者の経験談も赤裸々に綴りながら解説されています。
そして、お金とこれからの人生についてしっかりと向き合うために、実践すべきことについて語られています。
根拠
著者の柴山和久さんは財務省では金融や財政政策に関わり、マッキンゼーでは日米の金融機関をサポートしてきたお金のプロです。
そして全自動の資産運用サービス「ウェルスナビ」を手掛けています。
「長期、積立、分散投資」により世界経済の成長率を上回るスピードで資産を増やすことを基本原則として、正しい運用方法、ポートフォリオ戦略について具体的な方法が示されています。
概要
目次
- 第1章 5つの失敗から学んだ投資の鉄則
- 第2章 時間と世界を味方につける資産運用とは?
- 第3章 日本の資産運用はガラパゴス化している
- 第4章 日本人が知らなかった“正しい”資産運用
- 第5章 人間の脳は資産運用に向いていない
- 第6章 テクノロジーが実現する豊かな未来
- 第7章 お金から自由になったら何をしたいか
2章ではウォール街での資産規模10兆円規模の資産運用アルゴリズムと、海外の一般家庭で行われている資産運用方法では、本質は「長期・積立・分散」であると説いています。
「長期・積立・分散」の資産運用とは、
・10年以上(できれば20年以上)の長期投資
・毎月、一定の金額を投じる積立投資
・世界中の様々な資産への分散投資
を組み合わせることです。 本書引用P29-30
長期・積立・分散により25年で資産は2.4倍になる結果がシミュレーションで示されています。
長期投資により金融危機の荒波を乗り越えることができ、分散投資で様々な資産を組み合わせることでリスクを減らして安定的に資産運用ができます。
また積立投資は為替リスクのコントロールが可能です。
日本では将来の退職金や年金への期待が薄まる中で、若い人ほど働きながら資産運用をする必要に迫られています。
そこで第4章では日本人が知らなかった正しい運用を6ステップに分けて体系的にまとめられています。
ステップ1:資産運用の目標を立てる
ステップ2:最適な資産配分(ポートフォリオ)をつくる
ステップ3:具体的な銘柄を選定する
ステップ4:取引の前に、もう一度リスクを確認する
ステップ5:積立を設定する
ステップ6:リバランスを着実に行う 本書引用P85
プロ投資家と違い、個人投資家は誰にも運用報告を求められないので、短期的なリターンに一喜一憂することなく長期投資に徹することができます。
よって長期・積立・分散は個人投資家によって有利な戦略です。
生活費に余裕がある間は資産運用で資産を築き、リタイア後は「長期・分散」で毎月取り崩しをしながら資産運用を続けていくことを説いています。
まとめ
あとがきでは、資産運用によってお金を増やすことはあくまで手段であって目的では無く、真剣に考えるべきは「何のために資産運用すべきか」としています。
お金の不安から解放されて、自分にとって本当に大切なこと、やりたいことを追求するために本書での具体的な手法を早速実践したいと思いました。
またウェルスナビなどのロボアドバイザーによる資産運用も今後着目すべきであると感じました。