こんな方におすすめ
- 仕事の将来性について悩んでいる
- 自身の成長に悩んでいる
- 共感、影響力、信用によるビジネスに興味がある
読んだ動機
ソーシャル時代においては「影響力」と「信用」が重要であり、これらが資産となりビジネスにもなり得ます。
これらを得るヒントが「ハッタリ」となります。
そのハッタリの流儀とは何か?興味を持ち、本書を手に取りました。
おすすめの読者
働くことの意義について悩まれている方、自身の成長に悩まれる方は本書の考え方が参考になると思います。
ソーシャル時代においては、テクノロジーの進化により退屈な仕事がなくなり、その一方で「共感」が新たなビジネスを生んでいます。
共感を生むためには影響力と信用が求められます。
この影響力と信用について興味がある方も本書は参考になると思います。
本の概要
テクノロジーの進化によって、人間にとって面倒な仕事はAIやロボットが引き受けるようになります。
その結果、退屈な仕事がなくなり時間が余り、余暇が生まれます。
すると人間は好きなことや楽しいことをしたいと思うようになります。
食べていくだけの労働ではなくロマンある目標を夢見たり、人の夢を応援したくなります。
これからは人の心を埋め、熱狂に引きずり込む感動や共感が必要になってきます。
衣食住はひと昔前に比べたら格段にコストがかからなくなっています。
ファストファッションやシェアハウスも普及していますし、農業も機械化が進み収穫量は大幅に伸びています。
お金はあるところにはある。だから相対的にお金の価値は下がり、唯一無二のアイデア、ノート、人間性、挑戦などの価値が上がる。
本書引用P36
お金の流れはかつてと比べて驚くほど流動的です。
聞いたこともないような魅力があれば、お金が集まる時代です。
よってオンリーワンを目指すことが重要です。
労働オワコン時代には、どのようにお金や人を集めるかが大事になります。
そこで、損得を考えない「ボケ」が応援されてきています。
まずは一人でも好きなことに徹底的にハマることです。
遊び尽くした先に、もっと楽しい遊びが待っています。
「役立つ・意味がある」という価値は下がる一方で「面白い・心が動く」 という基準が重視されてきています。
そして可処分所得から可処分時間の奪い合い、そして可処分精神の奪い合いの時代が来ています。
人は心を奪われて初めて時間を使う。時間を使った後に財布を開くのだ。
本書引用P55
読書をするか、LINEをするか、飲みにいくか。全てがライバルです。
自分の努力の過程や成長の過程など日々の全てをさらけ出し、仲間を巻き込んでいきます。
積極的に情報を発信して顔を売ることが大事です。
足掻いてもがいて頑張る姿が人の共感を生むものです。
失敗を恐れず挑戦しましょう。
挑戦すること自体がコンテンツになり、失敗もエンターテインメントになります。
そして手元に必要以上のお金を残さないことも大事です。
絶えず挑戦し続けるために、お金をできるだけ早く回転させましょう。
ハッタリが実用的に機能するのが「プレゼン」の場面です。
巧みなプレゼンをしたり、きれいな資料作りではなく、自分の提案を欲しがりそうな相手を探すことに時間をかけましょう。
そして事前に相手のことを調べることも重要です。
本題前のきめ細やかなアイスブレイクなど、プレゼンの前に話の展開を練ることが大事です。
相手に対する関心を態度で示し、心のバリアを解いてもらうことも必要です。
雑談こそが信頼性を上げます。
会話の要所要所でその人に利益をもたらすような豆知識をちりばめることも忘れてはいけません。
資料は伝えることが目的なので細かなテクニックは必要ありません。プレゼンを補助するツールに過ぎないのです。
スライド資料は単なる目次と割り切ります。
スライド資料に写真や動画を盛り込み、臨場感を演出しましょう。
自らが面白い人間になり、相手のこともよく知る。そして形式に捉われず、テンポよく気持ちよく話を展開することが大事です。
第4章ではハッタリ人間が捨てるべき三つのものが挙げられています。
ポイント
もっともらしい言葉を捨てる。世間の常識を持たない。
親の教えを捨てろ。親の価値観は30年以上古いことを知っておく。
プライドを捨てろ。恥を書くことがプロモーションである。自ら恥を晒しに行く。
誰しも自分以外のことには関心がありません。
とにかくボケて、注目を浴びることが大事です。
第5章ではハッタリの後始末として「やりながら学ぶ」ことを勧めています。
大事なことはハッタリをかました後に、必死で辻褄を合わせることだ。
本書引用P129
何かをやりたいことが出てきた時に、出来るに決まっていると感じている時点でハッタリとは言えません。
だからできなくて当たり前なものです。
とにかく着手して分からないところは都度調べて一つ一つ乗り越えていくことです。
見切り発車の姿勢が大事です。
そして「パクってパクってパクリまくる」ことも推奨しています。
早く成功したければ、最も効果的に成果を挙げた人の方法論から取り入れます。
今やノウハウはインターネット上に溢れています。
もはやアイデア自体に価値はありません。
ノウハウの価値は下がり、あとはやるかやらないかだけ。つまり行動する人が最高に得をする時代なのだ。
本書引用P136
オリジナリティは自身の想像力で生まれてきます。
仕事において「能力」は誤差の範囲です。成功ノウハウはパクれば良いのです。
パクった後は消費者目線で改善を繰り返し、自分が熱をこめられる好きなことであればオリジナリティは自然と滲み出てくるものです。
第6章ではそれでもハッタリをかませない「いい人」に向けたアドバイスがあります。
まずは自分にハッタリをかますことです。
ハッタリをかましてそのあとで辻褄を合わせます。
自分ならきっとできるとハッタリをかましましょう。
チャンスはあらゆる人の前に現れる。それなのにチャンスをものにできる人とものにできない人がいる。それは目の前に現れたチャンスに、ノリよく飛びつくことができるかどうかにかかっているのである。
本書引用P156
チャンスは見極める必要はありません。
ちょっとでも面白いと思ったら、すぐさま飛びつきましょう。
ノリよく行動する人はノリがいいから忙しいのです。
面白そう、楽しそうと思った瞬間に動き出しましょう。
ハッタリは相手に大きな驚きを与えて気持ちを引きつけます。
それと同時に信用を得るためのツールでもあります。
信用とは「できます」と断言する「覚悟」のことを言います。考えますと言ってはいけないのです。
ラクができるのは努力の後にこそ待っているものです。目先の苦労を避けることはできません。
愚直にやり続けて得られたものから自由を手にしていきます。
とことん没入して足し算で実力をつけていきます。
そして他力を使い、掛け算で成長していきます。
本当の努力は楽しいものだ。逆にいうと楽しくない努力をしているようだとまだまだ甘いのです。
本書引用P179
楽しみながら続けていくことで、価値を積み上げていきます。
まずはガムシャラに徹底的にとことんやり切り、自分のレベルを上げることが大事です。
好きを貫くことを諦めないことが必要です。
退屈な「大人」は価値を生みません。バカ丸出しでボケ続ける「子供」こそが魅力を放つものです。
考察 ハッタリは自分を成長させるツール
本書を読んで、「ハッタリ」は自分を成長させるツールとしても期待できると思います。
自分が出来る範囲ではなく、挑戦的に「ハッタリ」をかまして物事を実現するには「覚悟」が伴います。
必ずやり遂げるために死に物狂いで辻褄を合わせることで、自分の成長を後押しさせます。
特に若い年代の方には「ハッタリ」によってかなりの成長が期待できると思います。
本書ではハッタリをかました後に失敗したとしても、失敗自体がエンターテインメントとなり共感を生むと説いています。
しかし失敗が活きるのは、SNSやYoutubeなどの人と人との共感が生むビジネスの場合に成り立つと思います。
ハッタリをかまして失敗し続けていると、口が達者な嘘つきになってしまいます。
そうならないためにも、ハッタリをかました後は覚悟を持って取り組むことが重要と感じました。
まとめ
なぜ生まれた時はほぼ同じなのに、大人になると差が生まれるのか。
以下の3つによって差が生まれます。
ポイント
何者でもない段階から自分の実力以上の期待を集める
集めた期待を裏切らないように辻褄合わせをする姿勢をもつ
そのために人知れず「努力」するという作業を繰り返す
これを十も百も積み重ねると、ハッタリがハッタリでは無くなり、壮大な夢が現実になり他の人とは圧倒的な差を生みます。
今やハッタリをかませば共感を生みビジネスになる時代です。
こんなに挑戦することのコスパが良い時代はありません。
本書を読み、どんどん未知の領域にも挑戦していこうと思いました。